無神論者はテロリスト?
欧米ビジネスマンと話すとき、自分は無神論者だと言っては、軽蔑される。下手をすればテロリストと間違えられる。文明人と野蛮人を分けるのが、宗教の有無だと彼らは信じている。実際に人間とサルを分けるのが、宗教があるかないかである。だからキリスト教徒の彼らから見れば、無神論者は狂人である。人間的にも信じてもらえない。彼らと話すときは、自信をもって自分は仏教徒だと言おう。
無神論者でテロリストは家など作らない。教養ある知識人として、この世の中に付加価値を創る生産工場としての家を建てよう。家は人生を闘うための要塞である。人生航路を行く空母でもある。
人生200年
此の世の人生は200年である。動に生きて100年、静でお墓の中で過ごして100年である。お骨は微生物が100年かけて分解してくれる。それでお骨は土に還る。人はそれで物理的にこの世から消える。お墓とは、骨を土に還す装置である。だからお墓とは、此の世の最後の家である。
私は土に還るまでの100年間を、安らかに過ごすため、6年前に耐震も考えた構造のお墓にした。またメンテナンスフリーであるお墓にした。墓誌に戒名まで彫って、準備万端である。あとは死ぬだけ(?)だが、なかなか死ねなくて往生(?)している。そう簡単に死んでたまるかと、精進している。
それゆえ、人生200年を俯瞰して、動の時間を良く生きるために、良い家を建てたい。良い家は、人生を豊かにしてくれる。今、次の家を建てる夢をいだいて計画をしている。
24時間換気システム
現世の最新式の高気密高断熱の家は、24時間換気システムが法律で必須である。それに準じて建設したお墓の納骨室には、通気孔を儲けて、湿気を除く仕組みを取り入れた。これは石屋さんの家のお墓のアイデアを借用した。だからたまには、霊として暗い納骨室の通気口から抜け出し、娑婆に遊びに行けば(?)よいのだ。未練が残れば、化けて出ればよいのだ。
納骨室の横の通気口
あの世の期間
あの世の期間は500年である、と私は信じている。仏典では天の寿命は500年と言われている。天女も四天王も寿命は500年である。関ヶ原合戦場では、数十万人が戦いで亡くなったと言われる。その亡霊がこの500年間、さ迷っていて関ヶ原合戦場跡に度々出てきたそうだが、最近、それが全く出なくなったという。それから推察して、あの世の期間は500年と私は推定した。
だから、日本の仏教の教えでは、どんな極道非道で地獄に落ちても、500年の「刑期」を勤めれば、輪廻転生で生まれ変わる。そこに日本の仏教は救いがある。キリスト教では、地獄に落ちると、永遠に地獄暮らしであり、救いがない。
その後、輪廻転生で、何に生まれ変わるかは、現世の積善次第というのが仏教の教えのようだ。先人は賢い脅迫システムを作った。私も幼少の頃、祖母に連れられてお寺で地獄絵を見せられ、震え上がった。それで悪いことをしないと誓ったものだ。子供には効果抜群の教えである。
あの世が有りや無しや
お釈迦様は、あの世が有るともないとも言われず、「ただ精進せよ」とだけ言い残されて寂滅された。あの世のことは、後世の弟子の作り話(?)である。私はその作り話を信じている。そう信じた方が、心安らかに生きていけると思う。誰もそれを証明できないなら、それを信じた方が、精神的に楽だと思う。それが人生の生き方を左右すると思う。
神仏を信じない輩が、「死刑になりたい」と無差別殺人を起こす。今日(11月1日)も、狂人が京王線で死傷放火事件を起こし、ハロウィンの日が騒然となった。荒んだ事件の多発は、そういう幼児期の宗教教育が無くなったためだと思う。あの世が有ると信じて、善人として生きた方が、世のためだろう。嘘も方便である。あの世があるかどうかは、誰にも分らない。
70年後の世界
おだ仏教の教えでは、33回忌で閻魔大王から、極楽に行くか、地獄に落ちるかの審判が下されるとしている。その時、私の守り佛の虚空蔵菩薩様が、私の弁護人となって、助けて頂けるそうだ。それが今から70年後(?)の審判である。いろんな説があり、それが17回忌という説もあるようだ。
だから私は松本明慶先生に、虚空蔵菩薩像の製作をお願いした。毎日、虚空蔵菩薩に手を合わせると安らかな気持ちになる。荒んだ気持ちのまま、過ごしたくはない。守ってくれる仏さまを信じることは、精神衛生上で良いことだ。勇気もって生きていける。前向きの考えからは、前向きの人生が送れる。
松本明慶大仏師作 虚空蔵菩薩
2021-11-01 久志能幾研究所通信 2196 小田泰仙
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