コロナ対策で、万が一に備えてパルスオキシメーター(血液中の酸素濃度測定器)の購入を検討した。量販店では入手不能であったので、ネットで探したらすぐ見つかった。問題はどの価格レベルの製品を買うかだけである。価格は1,268円から6万円程の製品が目白押しである。高いのは日本製で、その他のほとんどが中国製である。発注前に、どれを選ぶかで悩んでしまい、それで己の懐具合が見えてしまった。
まあ妥当な線で7,800円の売れ筋製品を仮選定したまでは良かったが、それから考え直して悩んでしまった。
なぜこんなに安い製品があるか。
なぜ日本製はこんなに高いのか。
オキシメーターの位置付け
オキシメーターは命にかかわるモノだ。オキシメーターを国防に例えれば、敵の外国から発射されるミサイルを検知するレーダーに相当する製品である。それの製品が仮想敵国製で良いのかを考えるべきだ。大袈裟だが、命に係わる製品である。外国製品を買えば、国内メーカが弱体化し、健康の国防(国内の経済、産業、雇用)が弱体化する。
その問題は、先の新型コロナ騒動の初期でマスク争奪戦争において、世界的な大騒ぎでも明らかになった。マスク生産でも外交の武器になるのだ。マスクを自国内で供給が出来るか否かで、国民の命が左右される。国防の問題である。
食糧問題も同じ
同じことが食料問題でも顕著になっている。現在は日本の自給率は40%を切っている。売国政治家は、工業で儲けて、食料は買えばよいと言うが、危機状態の時、近隣敵国が、食料を売ってくれるかは保証の限りではない。食糧輸出を制限すれば、日本は干上がり、危機状態に陥るのだ。危機状態では、食料は武器になる。だから欧米先進国の食料自給率は100%以上である。1970年当時のオイルショックの状況を食料危機に置き直して考えるべきだ。
コロナ死、ガン死、認知症の原因は同じ
コロナ死は、コロナ菌と戦った免疫細胞の死骸が血管に詰まって、酸素を運ぶ血が流れなくなったのが原因である。
がんの発症原因は、免疫力の衰退である。血管内部が飽食、悪食でプラークがたまり、血がうまく流れず高血圧となる。それで免疫酵素が毛細血管の末端まで行かなくなり、がんの増殖の原因となる。
認知症の発症原因も同じである。血管の内部が飽食、悪食やジャンクフードでプラークが蓄積して、血管内径が細くなり、必要な酸素が脳細胞まで十分に行かなくなり、脳細胞が死ぬのが、大きな要素である。
自分の人生がうまく行かなくなるのも、安いものばかり買うから、自分の考え方が貧乏くさくなり、前向きの行動がとれなくなった。人生が負のスパイラル降下になったのだ。そういう人間が増えたため、それが原因で国民を支えてくれる日本経済をじわじわと衰退したのが原因である。「風が吹けば桶屋が儲かる」と同じ連鎖が起きたのだ。
人は資源
日本が、この30年間の経済戦争が敗れた一原因は、人件費を経費として、海外の安い労力を求めたことにある。それが今の家電業界の「敗戦」の一原因である。技術防衛をせず、機密情報がダダ洩れになったことだ。家電の敗戦は、労賃が安いからと、国内工場を海外に移転させたのが最大の原因である。人へ払うお金は、経費ではなく、投資なのだ。人が付加価値を何倍にもしてくれる存在である。
モノを買う意味
どれを選ぶかは、自分の生き方を選ぶことになる。モノを買うとは、自分を買うことだ。モノを買うことで、自分の生き方を訓練している。安いものを買うのは、安物買いの人生の訓練をしている。そんな人生しか送れないことは情けない。何かが間違っていたと悟ることだ。
安物買いは、日本経済の足を引っ張る拝金主義者の勢力を応援することになる。それでは将来、日本はますます貧しくなる。大河に一滴を注ぐつもりで、日本製を買うことを続けたい。
血の巡りは、酸素を含んだ血が頭に回らないと、よくならない。日本経済も国内に血(お金)が回らないと、活性化しない。安い製品は、敵国の経済を活性化するだ。その分、日本の経済が負の活性化となる。いわば自分で自分の首を絞めている。それがこの30年間の日本経済停滞である。その責任の一端は、国の保安を考えず、安ければよいと考える国民にもある。
結論
自分の歳を考えて、そんなにも長く生きられるわけではないが(精々37年?)、最期まで自分らしく生きたい気持ちを再確認した。
結論として、2~3万円程の日本製を買うことにした。それが世の為、人の為、日本経済活性化に役立つのだ。
2021-09-16 久志能幾研究所通信 2151 小田泰仙
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