死とは人生で、最大のプロジェクトである。現代日本では、
2人に一人ががんになる。
4人に一人が脳卒中になる。
5人に一人が認知症になる(65歳以上)
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脳卒中は4人に一人が寝たきりになる。
要は、日本人の100人中6人が脳卒中で寝たきりになる。
寝たきりは廃人と同じで地獄である。
認知症は、脳死である。
本人は何も分からず幸せだが、家族が地獄の苦しみを味わう。
がんは日本人の死因の30%である。
がんは正しく治療をすれば、最後の1ヶ月まで正常な社会生活が送れる。樹木希林さんが全身がんになったが、最後まで社会生活を送られた。死の後始末が自分で出来るから、始末がよい。
認知症では自分の後始末が出来ない。幸いなことに癌になる人は認知症になりにくいという統計がある。
対策
自分の意志で死に方は選ぶべきだ。最低でも、認知症で死なないために、降圧剤を飲まないことだ。まずガンで死ぬほうを選ぶべきだ。脳卒中か認知症で死ぬよりはましだろう。それは本人の選択である。
脳卒中の予防は、降血圧(降圧剤を飲むのではない)、減脂肪、禁煙、禁酒、適切な運動である。それはガン予防、認知症予防にもなる対策である。つまり良く死ぬために、健康管理である。
喫煙が原因で年間、全世界の483万人が死亡している。死因の12%を占める(2000年)。日本酒毎日3合で癌の発生率が1.8倍に増える。
(厚生労働省調査 日本経済新聞 2004年12月25日付け)
ワイン一本でタバコ3~5本を吸うと同じ危険性がある。
座りぱなしは、煙草を吸うより危険性が高い。
お家タイムでテレビの前に座り、清涼飲料水とポテトチップスばかりでは、認知症にまっしぐらである。
精神衛生上で人を喰うのは良いが、食われるのでは癌になる。癌発症の原因の大半はストレスで、自己免疫力が低下して発病する。私のがん発症も会社時代のストレスの後遺症だと思う。日本企業がグローバル経済主義病、成果主義病に犯されて、ギスギスしだしたのが原因である。
しかしどんなに頑張っても、120歳までも生きられない。だから私は生前葬の準備を始めた。大事な人と会えるうちに、食事をしながら楽しく昔の話をすればよい。師ならば年功序列で必ず先に逝かれるのが普通。食事会が生前葬だ。
若い相手でも、自分より先に死ぬかもしれない。人の明日は分からない。私はその場でこれからの20年間の計画をぶち上げて相手を煙に巻いている。今から恵峰先生の書の出版もせねば、音楽ホールも作らねばならぬ。死を意識すると、やることが山積である。棒ほど願って針ほど叶う。だからこそ、大法螺を吹けばよい。だれもそれの責任を取れとは言わない。
生前葬を失念して先に逝かれた師とは、いつかは会えると信じて、今日一日を精一杯に生きる。それが両親、師への供養である。
2021-07-09 久志能幾研究所通信 2084 小田泰仙
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