「日本調剤 徳川山薬局」で不快な事件があって、日本調剤の経営理念がどうなっているかと思い、ホームページで調査をした。その結果、一部上場企業らしからぬ酷い経営理念で、この会社が展開する店舗の酷さの原因を発見した。企業の行動は、経営理念が支配する。
社是・経営理念の位置づけ
日本国憲法が、日本国民、日本政府の行動を縛るように、会社社是や経営理念は、会社の行動を決める。社是を見れば、その会社が分かる。
社是とは社員の目指すべき行動規範で、自分達に夢に実現のため会社としてやるべき規範である。「是」とは正しいこと、つまり会社として正しい道を示した行動規範である。神仏を敬いご先祖を祭り、自主的に仕事に仕えて社会に奉仕をする。結果として会社の業績が向上し自分達にも返ってくる行動と、神からの強制で社会に奉仕をする行動とを比較すると、その差がわかる。
餓鬼道
企業が金儲け至上主義では、社会が貧困になる。欧米の拝金主義であるグローバル経済主義で、貧富の差が大きくなった。貪欲に金を集める輩を仏道では、畜生にも劣る餓鬼という。畜生なら、腹が満腹になれば、目の前を餌が通っても食べない。餓鬼はそれができず手を出してしまう。人間であれば、人間道を歩きたい。餓鬼道を歩いては、還浄しても、ご先祖に顔向けができまい。縁あって人間界に生まれたなら、人間になって浄土に還ることが成仏である。修身を学ぶ目的は、人間になること。経営理念とは、まともな会社になるための道筋である。
価値創造
目に見える価値は大したものではない。それなら、うわべだけの価値である。日本の企業の価値は目に見えないところにある。その価値の大事さは、金でしか評価しない拝金主義者には見えない。だから下記のような下劣な経営理念の文言となる。
下劣な「日本調剤㈱」の企業理念
「日本薬剤株式会社」の企業理念をHPで見ると、患者のことなど、知ったことではなく、「医薬分業の実現」で役割分担を重点に謳っている。こんな人を馬鹿にした企業理念はみたことがない。この企業理念は、患者の事は頭になく、あくまで「真の医薬分業の実現」で金儲けに専念するとの宣言である。
「医薬分業の実現」は手段であって、目的ではない。手段と目的の区別もできず、金儲けだけが頭にあるようだ。それを経営理念で掲げる経営者は狂っている。
薬剤業界の実態
日本医療業界で調剤薬局の総額が、2017年は2000年に対して2.76倍にも増加している。このデフレの時代、多くの業界が売上減で困っているのに、薬品業界は儲かって仕方がないのだ。企業理念の目的が金儲けだから、忠実に目的に向かい邁進している。結果として、目的が実現している。だから自然とお鼻も高くなる。だから「日本調剤 徳川山薬局」の運営で恥知らずな実態がある。
だから40年前は10兆円だった日本の医療費総額が、現在は40兆円を超えるまでになった。国民の血税が投入されている。その約2割が医薬品の費用である。それなのに、病人は減らず、逆に増え、ガン患者も激増している。日本調剤株式会社は、その恩恵を受けて成長してきた。その成長の為には、病人が増えても「医薬分業の実現」さえ出来ればよいのだ。世も末である。
日本の調剤薬局業界の総売上額
2000年 2.79兆円
2017年 7.71兆円 (2000年に対して2.76倍)
「日本調剤株式会社」の概要
日本調剤㈱は、保険調剤薬局チェーン企業。東証一部上場企業。
従業員数: 単体:3,470人連結:4,442人(2018年3月現在)
売上高: 単体:1,984億42百万円
連結:2,412億74百万円(2018年3月31日現在)
日本調剤株式会社の企業理念
日本調剤の企業理念「真の医薬分業の実現」
「医薬分業」とは、それぞれの分野の専門家である医師と薬剤師が、日本の医療システムの中で明確な役割分担と強固なチームワークを持って、患者さまをサポートする医療制度であり、信頼される医療システムに不可欠な仕組みとして位置づけられています。日本調剤は、創業以来一貫して「真の医薬分業の実現」を企業理念として掲げて、自ら「医薬分業」の先駆けとして全国に展開してきました。
形式としての「医薬分業」は、分業率が7割を超え※、全国へ普及しつつあるものの、本来の機能としては不十分な状態が続いています。国民の医療を支える大切な役割であるにもかかわらず、まだ十分に浸透しているとはいえない状態です。日本の医療制度を支えるべき調剤薬局の使命は、患者さま、そのご家族、地域にとって必要とされる存在になり、日本の医療に、そして社会に貢献すること。それが私たち日本調剤が目指す「真の医薬分業」の姿です。
社会から必要とされ、国民の皆さまから支持いただく存在へと、日本調剤は、医薬のプロフェッショナルとしてグループの総力をあげて「真の医薬分業の実現」に取り組んでいます。
※日本薬剤師会HP 「医薬分業進捗状況(保険調剤の動向)」より
https://www.nicho.co.jp/corporate/profile/philosophy/
2020-03-21 久志能幾研究所通信 1510 小田泰仙
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