自分株式会社の社長心得10則

1 自分という会社を活性化しようと思うなら、今困っていることを一つ一つ解決していけばよい。

     対処療法ではなく「何故?なぜ?」を5回繰り返して、真因を探し、対策を打つ。そうすれば自ずと自分の人生が開ける。

 

2 人生には呼吸がある。その呼吸を大事にしよう。

      幼年期、青年期、壮年期、老年期には、それぞれやるべきことがある。それをきちんとすれば、次の時期に大きな問題は起きない。大きな問題をおこすのは、それをさぼったからだ。

 幼年期に躾を受けないから、大人になって堕落する。

 青年期に勉学をなおざりにするから、正規社員になれない。

 壮年期に仕事を真剣に取り組まないから、老年期に困窮する。

 頭を使わないから認知症になる。

 老年期には、来世の準備をしよう。それが老計、死計である。そうすれば、あの世に逝っても困らない。

 

3 先例がない、だから自分で道を拓く人生を歩むべし。

  小渕恵三元首相は、秘書官に「前例はどうなっているか」とは一度も聞かなかった。

 

4 己の心を管理しよう。

      自分を管理するのは、他人の心を管理するより易しい。自分が自分を制御できなくて、大勢の部下を管理できるわけがない。

 昔勤めた会社には、管理職・役員になってはいけない人が多くいた。反面教師として、人生を教えてもらった。その会社は、当然の如く社会から淘汰された。自分が佛様から淘汰されないように、心の管理を徹底しよう。

 

5 リーダーシップを発揮せよ。

      リーダーシップとは、部下を管理することではない。自分の中に存在する、我儘な自分、利己的な自分、臆病な自分、佛の自分、鬼の自分、それらを統括して、自分の能力を最大に発揮させることである。

    組織は頭から腐る。リーダーシップを発揮しないリーダがトップになると、組織は腐る。腐っている例は、日本の首相、大垣の市長である。それを他山の石として自問しよう。自分は自分株式会社のトップなのだ。自分教の教祖なのだ。自分の人格以上には、自分の人生は高まらない。

6 「YES」は自分だけでしてよいが、「NO」を出すときは、自分の心に刃を向けて、それでいいか、それでいいか、と10回問え。

       それが「忍」である。己の心に刃を向けないと、己は安易な道を選びがちだ。

 

7 自分の徳を明らかにする(明徳)。

  そうすれば、利他の心で動ける。利己に走るから人生の社長業で失敗する。人生では与えたものしか返ってこない。利他は無限の力を出せるが、利己は限定的な力しか出せない。

 

8 自分の中にある潜在意識のもう一人の「主人公」を説得せよ。

      その主人公の固定観念の壁はカチンカチンである。それを壊すのが人生の修行である。その壁は、過去に一日に20回の選択での決断を繰り返し、20 年間もかけて計146,000回も繰り返し押し固められた固定観念の壁である。

 

9 目を拭い、耳を洗って、現実を見て、苦言を受け止めよ。

      甘言で身が亡ぶ。諫言で人が人の中で人となれる。

    耳中常聞逆耳之言(菜根譚)

 つまりトヨタ生産方式でいう「現地現物」である。問題が起きれば、現地に飛ん行って自分の目で確認して、状況を完全に把握せよ、である。それを他人に任せるから、偏向した情報しか入ってこない。だから判断を間違える。

 

10 人生とは、動物として生まれた人が、魂を磨くことで人間になる道筋である。その人生道を精進しよう。

     修行しないと安易な堕落道に堕ちてしまう。

 現代社会は、動物として生まれ、動物のままで死んでいく人があまりに多い。だから日本の成長が鈍化した。自分で修身を学ぼう。

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2020-03-14 久志能幾研究所通信 1501 小田泰仙

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