招き猫が、私を宗教蟻地獄に堕ちるのを助けてくれた。
仏教は来世で成仏を目指す。新興宗教は現世で成仏させる。
ある宗教法人の経営戦略
・ターゲット顧客 富裕層(顧客の収益性が高い)が主の顧客。
貧困層は対象外。貧困層は手間がかかり販売効率が低い。
・客寄せ商品 星占い、サイコロ占い、霊感ある壷や仏像、霊感商法、除霊商売等。客寄せ商品で開業資金を稼ぐ(詐欺商法で告訴されてもめげずに)
・キャッチコピー
「あなたは特別に選ばれた人なのです。入信すれば子や孫まで代々、来世で特別扱いを受けます。普通は六道輪廻で阿弥陀仏のところには鈍行列車で回るべきところを、特別扱いの場合、直行便で阿弥陀仏のところに行ける身になります。六道輪廻も免除です。普通では入会したくても入会できないのです。この話を聞けるのも貴方の功徳なのです。この地区で貴方だけが選ばれたのです。この地区は霊気が高く、多くの人が入会しています。あの社長さんや歴代の経営研究会の会長さんも信徒です。 この教団だけがお釈迦様が教えた仏教の真髄を学べるのです」と。
(顧客に自分は特別だと思い込ませる販売戦術)
・インターナルマーケッティング
勧められれば断れない人や世間で信用されている人(社長、上司、会長、親族)が販売員として勧誘をする。信徒になれば、3名の新会員を入会させないと成仏できないと洗脳され、自動増殖機能を発揮する。(ネズミ講方式)
全国の各地区に支部として30余箇所の別院が建設されていて、その別院に責任者が存在する。当然、各支部に会員勧誘のノルマが課せられると推定される。全国販売店支店長会議相当の会議があり、成績が悪いとその場で糾弾されるのだろう。
・販売戦略 高額の差別化戦略(安売り、多量販売はなし。ピンポイント販売)
勧誘時は、「月2,000円の会費のみで、活動に参加は自由で仕事には影響ない」としか言わない。私の場合、これも言ってもらえなかった。
・収益(高付加価値商品販売)
秘密の入会儀式 38万円(一般成人の場合で。特別富裕層は別途)
地区の寺院に月参り 1万円×3回×12ヶ月(年間36万円)
特別参拝 年に3回×10万円(年間30万円)
特別回向 1万円×4回(年間4万円)、法名百万円、勧進百万円
仏像や壷、仏具の販売で数百万の出費。
寄進で1千万円や1億円を貢ぐ金持ち、経営者も多い
それ故、離婚や家庭崩壊に至った信徒も多い
以上のイベントが、顧客とのマーケティングでの関係強化の具体策(クロスセリング(関連購買)、節目需要、アフターマーケティング)である。この教団は企業経営理論のマーケティング手法に従って経営されている。だから高度成長ができた。
・危機管理体制 情報統制
入会秘密儀式内容を漏らすと六道輪廻に逆戻りと脅し。
当宗教団体を告発するHPは弁護士を通じて脅迫して削除、閉鎖へ。
(敬虔な仏教徒のはずの総本山が裁判で訴えるのも異常である)
Wikipediaも都合の悪いことは信徒が改竄する。
総本山は、寺院は観光寺ではないと信徒のみの入場制限。
事前見学も、要所要所で、人数点検があり、勝手に動けない。
広大な寺院内の掃除は、信徒の強制割り当てである。
遠方からでも、参加せねばならない。そんな話は、入会前にはない。
事前見学者は、掃除当番と口を利かないように段取りされる。
入会しても、それを親族に漏らすと「地獄に堕ちる」と口止め
「組織を通して与えられた情報を疑ってはならない」と通達。
「2チャンネルやWEB情報を見てはいけない」と禁止。
会前の私も言われた。(被害者の告発が一杯掲載されているから)
「自分で考えてはいけない」、「あれこれと考えてはいけない。我を捨てて頭を真っ白にして素直に聞くこと」と指導する
・顧客の繋ぎ止め
退会の意思を出すと、地区の信徒達が家に押しかけて来て、「無間地獄に堕ちるぞ」と脅迫してやめさせない。これは脱退信者に対する脅しではなく、この繋ぎ止めのため動員された現在の信徒への見せしめである。もし脱退しようとすると、恐ろしい目にあうことを見せ付けにしている。それを目の当たりにすれば脱退の意思が萎える。押しかけた信徒も真面目に脅迫しないと、自分が脱退を疑われるので真剣である。
オウム真理教のサティアン内で、脱退信者が麻原死刑囚(当時は教祖)の指示でポア(リンチ殺害)された事件があった。これも他の信徒への見せしめである。脱退しようとするとどうなるかを全員の信徒に見せ付けたのである。
・顧客教育
秘密入会儀式で2日間の監禁状態で心理学の治療手法を応用した洗脳教育をおこなう。真っ暗な部屋のなかでガンガンと洗脳されればまともな神経もおかしくなる。TVでCMを繰り返し視聴させられると同じである(貴方も日頃洗脳教育をされている)。
・テーマパークとしての広告塔
壮大な寺院を建造して、威容で圧倒させて妄信させる広告塔
巨大な本堂、仁王像、塔、本堂、仏像等を誇示
開業30年にして日本最大級の本社ビル(総本山)を建設。
奈良の老舗、興福寺は創業1300年です。信用が置けます。
これは経験価値マーケティングの手法である。経験価値マーケティングとは、消費者の経験を刺激するマーケティング手法で、五感、喜怒哀楽、思考、行動、他人と交流の5つの消費者の経験領域に対して、広告・製品・ウェブサイト、モニュメントなどによって、新たな経験領域を提供する。この場合、巨大な寺院を見せ付けて、情緒的・主観的な方法で攻める手法である。そこには従来の合理的・客観的な方法とは一線を画する。経験価値マーケティングに沿った商品として、ディズニーランド等のテーマパーク、高級ブランドをイメージすると良い。これらは必ずしも機能的・経済的価値により販売されるものではない。持つ喜び、参加する喜ぶである。宗教の場合、入信したことに対して巨大寺院のスケールで自分を納得させる手法である。
また38万円という価格設定も意味ある心理的価格設定(企業経営理論用語)である。ターゲット顧客は功成り名を遂げた中小企業の経営者が多い。脇目も振らず事業に没頭し、はっと気づいて先祖の供養もしなければ、と思ったとき、入信の勧誘の話がきた。入会金額が微妙である。高すぎては身分不相応と思われるし、安すぎてはそれ相応の人の自尊心をくすぐれない。すこし高いがポケットマネーで出せない金額ではない。では試しに入ってみるか、である。素晴らしい価格設定戦略である。
神がかり的な教祖が、貴方を優しく右手で抱え、左手で懐から札束を抜き取るのです。
命(時間)の召し上げ
この法人の顧客になると時間(命)とお金が教祖に捧げられる?
あなたの命は誰のものですか?
なぜ自分の頭で考えてはいけないのか?
般若心経には、苦の原因を探し自分で考えて解決せよと書かれている。
般若心経には、拘りを捨てろと説かれているが、自分を捨てろとは書かれていない。
上記企業の顧客になって幸せだろうか?
何の功徳もしていない自分が、なぜ来世で特別扱いされるか?
貧しいが人徳ある人が、なぜ地獄の堕ちなければならないのか?
なぜ5万人もの信徒がそんなに簡単に入会するのか?
日本国憲法では宗教の自由が保障されている。入るも自由なら、脱退するのも自由であるはずである。自分の頭で考えることが時間創造です。
この経営手法を自分の会社に応用すべきである。こういう知恵を使えば、売上不振も解消し、急成長と高収益が間違いなし? これは企業経営理論のマーケティングの事例問題です。この経営手法は企業経営理論を学んだことのある人には常識の事項です。
以上の項目はインターネットから情報を収集して記述しました
『命の器で創る夢の道』p93より
2019-03-10 久志能幾研究所 小田泰仙
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