気新光照
気を新たに、師の教えの光に照らされて、道を歩く。
いつまでも落ち込んでいては駄目と自戒のブログを書いている。河村義子先生の遺言は「湿っぽいお葬式はイヤ。音楽で明るく送って欲しい」でした。師のように社会を明るくする貢献を全力でしてこそ、それが師への恩返しだと思う。河村義子先生との別れは辛いが、それよりも、そんな尊い義子先生とのご縁に出会い、ピアノレッスン、演奏会の写真撮影、演奏会のお手伝いの関係で、師の最後の5年間を共に過ごせたことを喜びとしたい。
院号
師の戒名は、「聖観院教音義愛大姉」。観音様のような義子先生に相応しい戒名である。戒名の前に付ける院号とは、導師が故人のために建てる来世でのお寺の名である。そのお寺で佛になるべき精進を続けなさいとの引導である。院号は生前の業績に相応しいお寺名をつける。河村義子先生にピッタリの院号である。院号は金儲け主義のお寺なら、誰でも金で買えるが、厳格なお寺では、お金を積んでも相応の業績がないと院号を付けてもらえない。それから見て「聖観院」とは高貴な院号名である。「聖観音菩薩」の観音様名からとった名前である。
2011年、当家に納佛された大佛師松本明慶師作の佛像が「聖観音菩薩像」である。私が61歳の時で、その2年後に河村先生との出会いがあった。河村先生の享年は61歳。河村先生は、私の中学の英語の先生である内藤信吾先生の娘さんである。今回の葬儀の場で、内藤信吾先生の奥様に初めてお会いできて、何か因縁を感じた。
大仏師松本明慶師作、絵仏師岩田明彩師の眼入れ
戒名
戒名は、本人の名を一字とり、生前の活動に相応しい名前を付ける。故人は引導する導師の弟子となり、来世で佛道に精進するため授ける名が戒名である。河村先生の戒名は、「音を教え、愛に義を奉じた」という名前である。「大姉」は敬称で、「信女」より格が高い。この戒名は、変にうがったところがなく、そのまま生前の人柄が偲ばれる素晴らしい戒名です。
義子先生の遺徳
平成29年5月26日より始めたブロブで、昨年末(585日間)で累計閲覧総数55,700余回、記事総数987通になりました。師が寂滅されて7日間、ブログを休みましたが、その訃報のブログ1通だけで、過去最高の閲覧数を記録して、改めて故河村義子先生の遺徳の偉大さを感じました。故河村義子先生のご冥福をお祈り申し上げます。
補足説明
「気新光照」は、2011年12月10日、馬場恵峰先生に年賀状の雛形を書いてもらう時に教えてもらった言葉です。当時、3月11日に東日本大震災があり、日本中が沈み込んでおり、その翌年の年賀にお祝いの言葉「謹賀新年」では、はばかれたのです。
2019-01-02 久志能幾研究所 小田泰仙
著作権の関係で、無断引用を禁止します。