「病気と闘う」とは佛様への暴言

 病気になった原因は己にある。佛様は己の体を慈しみ、最高の結果として病気を授けたのだ。日頃、適量以上に食べ過ぎれば、爬虫類の脳は、この40億年間の飢餓状態に思いを馳せ、餓死を防ぐために己のお腹に脂肪をせっせと溜めるため本能を働かせる。食べ物が豊富にあるのは、有史以来でこの数十年間にしか過ぎない。それまではずっと飢餓状態であった。食べ過ぎれば太り、結果として高血圧、糖尿病になるのは、生理学的に最高の結果である。

 

病気の真因

 ガンとはストレスや食べ物が原因の腫瘍で、種の保存の本能で悪いものを一箇所に集めて全体に拡散させないための結果である。それで節制すれば、腫瘍の傷口が自然と癒えるが、その不摂生を止めなければ、その傷口が大きくなり、それがガンとなる。そこを手術で除去すれば当然、集める場所を新たに作ることになる。それがガンの転移である。ガンになった原因を除去しない限り、ガンは無くならない。

 高血圧も血管の硬化や肥満化で、血圧を高めないと毛細血管の細部まで血が行き届かないので、血圧を上げて生命の維持を図っているに過ぎない。それを佛の働きという。病気と闘うのではなく、頂いた病気を佛様からの啓示と受け止め、病気と共存して生活習慣を正す。それが病気という赤信号で報せてくれた佛様へのご恩返しである。

自然界の共生

 人間は他の命を奪うことで生きている。太るとは食べ過ぎであり、他の命を必要以上に殺めている。自然界の共生に反する行動であり、罰が当たった結果が病気である。例えば、種の保存の防衛手段として、卵には食べ過ぎると毒になる成分が含まれている。その毒が痛風を発症させる。

 食べ過ぎて出すことをきちんとしないから、老廃物が体内に蓄積して病気なる。入れるより出すことが大事なのだ。頭に血のめぐりを良くさせないから、認知症、うつになる。

 

心の病の真因

 金を貯めるだけで出さないから、日本の景気が良くならず、子孫の醜い相続争いが起こる。経済の病気である。ご縁の恵みを回さず不義理をするから、不運という病気になる。悪縁を排除しないから、悪縁が寄ってくる。全て自分の責任である。不運の御祓いを神仏に願ってもお門違いである。病気、事故、不運は全て神仏からの啓示である。悪い生活習慣を変えず、薬やご祈祷のお札だけで治そうとするから、佛様の反撃を食らう。様にもメンツがある。佛様の顔をつぶしては駄目。佛様を怒らせるとヤクザより怖い。

 

病気は仏様の使者

 病気は、仏様が慈しみで遣わす「死の使者」である。「今の悪い生活態度を続けると死ぬよ」と警告の使者なのだ。「死の使者」も、仏様の使者なので、手ぶらでは帰れない。本人が生活習慣を悔い改めれば、仏様に良き報告ができるので手ぶらで帰れる。そうでないと本人を連れてあの世に帰らねばならない。辛いお役目である。たまには「死の使者」の立場で考えよう。

 

企業の生存問題

 その昔、私は管理職として部下を指導して、「死の使者」の役目をしたことがある。その葛藤で胃が痛くなった。だから仏様の気持ちがよくわかる。その部下に思うことは、「なぜわかってくれないのか」であった。そうなれば企業の生存本能で、切るしかない。そしないと他の社員が不幸になる。

 煙草を吸うのがガンになる確率が高いのは自明である。喫煙すれば、生理学的に最高の結果が肺がんなのだ。飽食や添加物一杯の食べ物、甘いモノを食べ続ければ、病気になるのが生物生理学の最高の結果なのだ。

 

病気はお客様として接遇すべきもの

 病気は戦うものではない。病気は頂くものなのだ。気づいた時点で、改めるべきことを改めれば、佛様のご加護がある。1日早ければ1日早い、病魔・悪縁からの離脱がある。病気とは自分で治すもの。病院は金の儲かる治療はするが、病気は治せない。本人が治す気にならないと、病気は治せない。気づいたときが、最高の始める時である。死期が目前でも、一日一生の信念で、一秒でも早く方向転換をすべしだ。人は死ぬ直前まで、健康で魂を成長させるべきだ。それが魂を持った人間の務めだ。そのためにも長寿であるように日頃の生活を心して送るべきだ。

 病気を仏様からの手紙と思い、感謝の念で返信しよう。生き方の改善が、最善の返信である。

Photo

 材料は東日本大震災で倒壊した神社を再興したときに出た端材の桧。

 馬場恵峰先生書、材料は齋藤明彦氏提供、大工の新立広美氏製作。  2013年9月

 

2019-01-14 久志能幾研究所 小田泰仙

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